Nishiakashi’s Blog

徒然なるままに。。教えられること多し。

食品企業の放射能対策 (飲料編 追記)

 前回の記事(食品企業の放射能対策 (飲料編))で漏れていた飲料メーカーの調査結果。大企業2社を忘れていた。それ以外の企業も追記した。

14.Nestlé(ネスレ日本)


 東日本大震災への対応弊社製品の品質管理強化について 2011年4月11日

 ネスレ日本株式会社(本社:神戸市、代表取締役 社長 兼 CEO:高岡浩三)は、この度の東日本大震災による様々な状況を受け、製品の安全性と品質の確保をさらに強化するために、放射能の測定機器を導入し、弊社国内製造品すべてを対象に、放射能検査を製品出荷時の検査必須項目に追加しました。
 本検査については、4月1日製造分から実施しております。

 弊社では、東日本大震災の発生直後より、社員の安全、企業の社会的責任、事業の継続(高品質で安全な製品の提供)を3つの柱とし、一日も早い復興に貢献するべく、食品会社としてできることに社員一同取り組んでいます。
 今後も引き続き行政機関から発信される情報を注視しながら、品質管理には万全を期し、よりよい製品をお届けしていきます。

 (引用:Nestlé(ネスレ) PressReleases 東日本大震災への対応弊社製品の品質管理強化について

 コーヒー(ネスカフェ)・クリーミング(ブライト・クレマトップ)・ココア(ミロ)・チョコレート(キットカット・エアロ・クランチ)・調理食品(マギー)・練乳・ガムシロップなど。
 基本的には輸入原料。
 増設した放射能の測定機器は韓国・中国・フィリピンなどが中心らしい。グローバル企業は日本国内の安全だけ考えているわけではない事がわかる。
 放射能検査の内容は、使用する水・最終製品を、1次検査でシンチレーションサーベイカウンターを使用し、測定値が高いものはゲルマニウム半導体検出器を使用し2次測定する。ということで、姫路工場(兵庫県姫路市)にゲルマニウム半導体検出器を導入した。との事だ。外資系はやはり信頼感はある。
 Nestlé(ネスレ日本) 企業情報 諸原則

15.AGF(味の素ゼネラルフーヅ)
 インスタントコーヒー・コーヒー飲料(Blendy・MAXIM)・クリーミングパウダー(marim)など。
 こんな大きな企業が放射能対策に関する情報がない。製造工場はAGF関東(群馬県太田市)・AGF鈴鹿(三重県鈴鹿市)。関連工場は記載がなく不明。コーヒー豆が主原料とは言え、水・乳・植物由来の原材料はどうなってるの?
 AGF(味の素ゼネラルフーヅ) 安全・安心をお届けするために

16.キーコーヒー
 コーヒー製品・コーヒー飲料・コーヒー用ミルク・シュガーなど。
 放射能対策に関する情報なし。製造所固有記号(製造場所)の情報は、キーコーヒー よくあるご質問 にある。
 キーコーヒー キーコーヒーのこだわり

17.エルビー
 お茶・紅茶・コーヒー飲料・果汁ドリンク(バヤリース等)・機能性ドリンク・プリンなど。
 放射能対策に関する情報なし。
 蓮田工場(埼玉県蓮田市)・東海工場(愛知県東海市)の2工場。(アサヒグループホールディングス傘下)

18.サッポロ飲料


 最近よくある質問

 Q. サッポロ飲料社製品の安全性について 平成23年8月現在
 A. サッポロ飲料社では、放射能に関する品質保証体制の強化を実施しております。
 この度の東日本大震災後の状況を踏まえ、お客様にご安心頂くため、当社では製造用水、原材料、製品の各々の段階で、外部機関や自社にて放射能の監視を継続し、お客様に安全な製品をお届けいたします。

 (引用:サッポロ飲料 お問合せ サッポロ飲料社製品の安全性について

 Q. 緑茶製品の茶葉の安全性について教えて下さい。 平成23年8月現在
 A. この度、複数の県で、2011年産の緑茶(生葉・荒茶・製茶)から食品衛生法上の暫定規制値を超える放射性セシウムが検出されたと報道されています。
 当社の「緑茶製品」は下記のように問題ございませんので、安心してご飲用ください。
 2011年度産の茶葉を使用する際には、厚生労働省より検査指示のある対象産地の茶葉について、供給元でのロット毎での茶葉の検査により国の定める暫定基準を満たす原料のみを当社にて確認し、使用致します。
 更に、当社で新たに確立した放射能に関する管理体制に基づき、供給元の測定に加えて、外部機関や自社での放射能測定を含む定期的な監視を、茶葉・製品について行い、お客様に安全な製品をお届けいたします。

 (引用:サッポロ飲料 お問合せ 緑茶製品の茶葉の安全性について教えて下さい

 お茶・果汁(Ribbonシリーズ)・ミネラルウォーター・コーヒー飲料(生粋)・紅茶・炭酸(リボンシトロン)・不二家製品(ネクター・レモンスカッシュ)など。
 国産原料を一部使用。非上場の会社なりの独自路線。それでもひと通り検査(監視)している。とある。

 ここまで、主要な飲料メーカーの放射能対策の追加分だ。
 公式に放射能対策を発表しているのは、"ネスレ日本"・"サッポロ飲料"。中でも、"ネスレ日本"は外資系らしい対応だ。意外に"味の素ゼネラルフーヅ"に何も公式情報が無いのには驚いたが。

 ちなみに、飲料業界団体は基本的に企業任せ。
 全国清涼飲料工業会(のみもの博物館) 原料用地下水の放射性物質検査結果に関するご報告 (PDF)
 福島県茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県の39の井戸水(2011.3.22〜2011.4.11)を自主検査した。とある。その後は行ってないようだが。しかしそれは、変に政治力を持ってる業界団体があるより、良い結果をもたらす場合もある。

 (以上この記事には、もちろん一部私の主観も入っています。リンク先のページ等でご自身で確認して下さい。心配ならお問い合わせを。)