たばこの放射能汚染、意外に話題に上らないので。
小宮山洋子厚生労働相が突然、「たばこ増税・たばこ税の厚生労働省移管」と発言する。これも質問する記者と厚生労働省官僚を含めての台本通り出来レース記者会見なんだけれど。単なる話題作りでしょ。
塩とたばこ事業(専売制)は財務省の管轄。簡単には動きません。
ところで、その"たばこ"の放射性物質の検査はどうなってるのか。と言うと、9月6日付で日本たばこ産業株式会社(JT)のお知らせに、以下の資料が掲載されている。
日本たばこ産業株式会社(JT) 黄色種葉たばこ(乾燥済)の放射性物質検査結果 (PDF)
基準値以下とは言え、放射性セシウムが最大200Bq/kg程度検出されている。
尚、「福島県については、原子力発電所事故の影響により本年の耕作を休止しています。」とある。
"葉たばこ(乾燥済)"1kgあたり200Bqということで、たばこ1本に換算すれば微量かも知れないが、放射性セシウム量が低いほうがいいに決まっている。
その"葉たばこ"から製品になるまでの工程は、
日本たばこ産業株式会社(JT) 葉たばこ購入から製品販売までの概略
日本たばこ産業株式会社(JT) 2011年産 国内葉たばこの購買・使用に伴う検査体制 (PDF)
今回の検査がこの図の赤点(購買前検査)だとわかる。
検査は全部で4回行われ、最終的に出荷前に製品モニタリングで検査するという。一般企業の加工食品業者より厳重な検査体制が敷かれているんじゃないのか。という気がする。検査ごとに結果を発表して頂きたいものだ。
これは国内産の"葉たばこ"を使う銘柄に限った事。フィリップモリス(Marlboro・LARK等)やブリティッシュ・アメリカン・タバコ(KENT等)の銘柄は海外生産品なので、福島原子力発電所由来の放射性物質は関係ない。
以下ウィキペディアを参考に、嗜む銘柄を確認してみて下さい。
ウィキペディア 日本たばこ産業
ウィキペディア タバコの銘柄一覧
たばこに関する放射性物質の問題点は、喫煙者のみならず周りの環境に放射性物質をまき散らす事にある。
もちろん、喫煙者は直接肺に吸い込むので、その影響は計り知れないが。その煙は放射性物質を燃やしているし、その灰は放射性物質を凝縮した焼却灰だ。簡易版の放射性廃棄物の清掃(焼却)工場といったところ。
肩身の狭い愛煙家の皆様は、これを機に、禁煙とはいかないまでも、海外銘柄に替えたらいかがでしょうか。
大丈夫です。海外銘柄でもちゃんと、たばこ税は取られますから。
■ 参考
厚生労働省 報道・広報 小宮山大臣共同記者会見概要
財務省 広報・報道 安住財務大臣閣議後記者会見の概要(平成23年9月6日(火曜日))
日本たばこ産業株式会社(JT) 2011年 国産葉たばこに関する放射性物質の検査について
ウィキペディア 日本たばこ産業
ウィキペディア タバコの銘柄一覧
財団法人 日本葉たばこ技術開発協会
社団法人 日本たばこ協会
Philip Morris International(PMI) フィリップ モリス ジャパン
ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン