京都の五山送り火に、被災地(陸前高田市)の松を使おう。という呼び掛けが、結局のとこ主催者側の見送りという結果になったらしい。その松の木切れの放射能は基準値以下だった。というオチまでついた。
この件に、ぐだぐだ語るつもりはない。
京都が観光都市として、放射性物質に関する基準を独自に策定するのは、ある面いい事だと思うし、非核三原則(持たず・作らず・持ち込ませず)ならぬ放射能三原則でも結構だと思いますよ。。。
それより、被災地の廃棄物の除去が進まない。郡山市や福島市で削った土壌を処理出来ない。
問題は都市部でもある。
清掃工場の灰から放射性物質を検出、
東京都環境局 放射能測定結果及び焼却飛灰の一時保管について(東京二十三区清掃一部事務組合報道発表)(PDF)
ちなみに東京都の発表だが、この時点(6月27日)で基準値8000Bq/kgは超えてないとは言え、8000Bq/kgって。飛灰の状態になっているこの放射性廃棄物、管理するのも危険、輸送するとなるとどんな工程で行うのか。
下水処理施設の汚泥からも放射性物質を検出、
東京都下水道局 下水処理における放射能等測定結果(7月29日発表)
スラッジプラントの汚泥焼却灰から、放射性汚染物質が検出された問題だ。この汚泥焼却灰も屋内施設に溜めたままだ。どちらも東京都は国に要望書を提出している。
東京都環境局 放射性物質を含む焼却灰(主灰及び飛灰)の取扱いに関する緊急要望
東京都下水道局 放射性物質を含む浄水場発生土・下水汚泥等の取扱いに関する緊急要望について (PDF)
これに対して政府は、こんな感じだ。
原子力安全委員会 東京電力株式会社福島第一原子力発電所事故の影響を受けた廃棄物の処理処分等に関する安全確保の当面の考え方について (PDF)
6月3日付で提出された原子力安全委員会の談話?だ。特にこれと言って指示してるわけでもなく、過去の文献から引っ張り出した情報(何mSv/年なら安全だ)の羅列だ。その後、この件に関しての新たな意見書は無い。
政府中枢が指針を示さなきゃ省庁で独自にって、そんなわけはない。
環境省 福島県内の災害廃棄物の処理における一時保管 (PDF)(平成23年7月28日)
環境省 福島県の災害廃棄物の処理方針の方針 (PDF)(平成23年6月23日)
環境省 災害廃棄物の処理を再開する福島県の市町村について (PDF)(平成23年5月27日)
環境省 福島県内の災害廃棄物の当面の取り扱い (PDF)(平成23年5月)
それに対して監督省庁は、5月にやっと、環境省 福島県内の災害廃棄物の当面の取り扱い (PDF) で、
(1)避難区域では放置、(2)浜通り中通りでは集積(シートでも被せて集めておけ)、(3)その他の地域は処分してよし。と発表。
と言うのなら、該当地域以外の被災地の各自治体は通常処理を行おうとした。ここで問題が。あまりに災害廃棄物が多くて、自前の焼却施設・再処理施設で処理しきれない。その上、焼却施設・下水処理施設の残存物から放射性物質が検出され始めた。(それも被災地以外の近隣自治体からも)
そこで慌てて、環境省 福島県の災害廃棄物の処理方針の方針 (PDF)
(1)放射性セシウムが8000Bq/kg以下なら埋立処理して良い、(2)8000Bq/kg超は一時保管、(3)再生利用は10μSv/年以下なら可能。とした。
さて困った。東京を含め近隣自治体では、焼却灰等から放射性物質が検出されて保管場所に苦慮している状況。で、被災地は災害廃棄物を他の自治体で処理してもらおうにも、他の自治体から拒否(近隣住民の反対)される。被災地にも災害廃棄物・放射性物質が溜まるばかり。
何にも進んでない。放置(保管)する時間が長ければ長いほど、放射性物質から放射能が飛び散り周辺が汚染されているというのに。
皆思っていて口に出さないのか、放射性廃棄物は福島原子力発電所に返せばいいのに。
また、福島原子力発電所近くに焼却施設を建設して、そこに集めて廃棄物を処理すればいい。焼却灰も圧縮して原子力発電所から出た放射性物質と一緒に埋めるなりすればいい。建築材として必要なセメント等はその焼却施設から再処理すれば。。。
汚染されたものは、汚染された場所に還す。