Nishiakashi’s Blog

徒然なるままに。。教えられること多し。

思いつきのストレステスト

 ストレステストとは、


 ハードウェアやソフトウェアに短時間に大量のデータを与えるなどの高い負荷をかけて、製品が正常に機能しているか調べるテスト。

 ハードウェアやソフトウェアの不良の中には、低い負荷で動作しているときには不具合を起こさないが、高い負荷で動作させると不具合を起こすという性質を持ったものがある。また、不具合を起こす確率が非常に低い不良も含まれていることもあり、通常の使用を想定したテストではなかなか不良が発見できないことがある。

 このような、不具合を起こす状況が限定された製品の不良を検知するために行われるのがストレステストで、絶対にトラブルを起こすことが許されないサーバ用のハードウェアなど、信頼性の高いシステムに使われる製品に対してよく行われている。

 (引用:IT用語辞典)

 ちなみに私がいる(いた)業界ではこう言う。
 私が経験したのは、全端末で一斉に大量のデータをエントリして、エントリ系プログラムが落ちないか、DBが閉塞しないか、バックグランドプログラムが異常稼働しないか、プリンタの印字遅延がどれくらい起きるのか、などのチェックをした。また、違う部署のプロジェクトでは、ユーザーのお偉い方が視察してる時に、EmergencyMessageが表示されて、全システムがダウン、大目玉を頂いたらしいが。
 であれば、原子力発電所で行うのなら、テスト期間中に実際に負荷をかける事は出来ないため、シミュレーションで机上試験するしか方法はないでしょう。
 では、その原子力発電所"ストレステスト"とは、どういった想定(テスト項目)で、何(妥当性・結果検証)を行うのでしょう?
 首相官邸災害対策ページに、こんなものがありました。

 原子力発電所の安全性の確認について


 <現状認識>
 1.我が国の原子力発電所については、
  ○稼働中の発電所は現行法令下で適法に運転が行われており、
  ○定期検査中の発電所についても現行法令に則り安全性の確認が行われている。
  さらに、これら発電所については、福島原発事故を受け、緊急安全対策等の実施について原子力安全・保安院による確認がなされており、従来以上に慎重に安全性の確認が行われている。

 <問題点>
 2.他方、定期検査後の原子力発電所の再起動に関しては、原子力安全・保安院による安全性の確認について、理解を示す声もある一方で、疑問を呈する声も多く、国民・住民の方々に十分な理解が得られているとは言い難い状況にある。

 <解決方法>
 3.こうした状況を踏まえ、政府(国}において、原子力発電所の更なる安全性の向上と、安全性についての国民・住民の方々の安心・信頼の確保のため、欧州諸国で導入されたストレステストを参考に、新たな手続き、ルールに基づく安全評価を実施する。
  具体的には、原子力安全委員会の要求(7月6日)を受け、次のような安全評価を行う。これらの安全評価においては、(現行法令では関与が求められていない)原子力安全委員会による確認の下、評価項目・評価実施計画を作成し、これに沿って、事業者が評価を行う。その結果について、原子力安全・保安院が確認し、さらに原子力安全委員会がその妥当性を確認する。

  ○一次評価(定期検査で停止中の原子力発電所について運転の再開の可否について判断)
  定期検査中で起動準備の整った原子力発電所について順次、安全上重要な施設・機器等が設計上の想定を超える事象に対しどの程度の安全裕度を有するかの評価を実施する。

  ○二次評価(運転中の原子力発電所について運転の継続文は中止を判断)
  さらに、欧州諸国のストレステストの実施状況、福島原子力発電所事故調査・検証委員会の検討状況も踏まえ、稼働中の発電所、一次評価の対象となった発電所を含めた全ての原子力発電所を対象に、総合的な安全評価を実施する。

 (引用:首相官邸 原子力発電所の安全性の確認について (PDF)

 結局、この幼稚な文章"紙切れ"では、何もわからない。
 その上、このPDFファイルはテキスト形式でなくて、プリンタ複合機のスキャナーで読み込んだ画像そのままで公開してる始末。(首相官邸富士ゼロックス製カラー複合機なんですね)
 原子力発電所"ストレステスト"とは、どういった想定(テスト項目)で、何(妥当性・結果検証)を行うのでしょう?
 文中に「具体的には、原子力安全委員会の要求(7月6日)を受け、次のような安全評価を行う。」とあるので、その原子力安全委員会の要求(7月6日)を探してみた。

 原子力安全委員会 東京電力株式会社福島第一原子力発電所における事故を踏まえた既設の発電用原子炉施設の安全性に関する総合的評価に関する報告について (PDF)

 あらら。今までは原子力安全委員会は、上から目線で"助言"してればよかったのに、今度は実際に働かなくちゃならないのね。
 実際のところは、各電力会社が作成して、行政法原子力安全基盤機構が修正検収するしかないと思われるし、または、欧州諸国の資料を翻訳丸写しかな。とも思える。

 くどいようですが、原子力発電所"ストレステスト"とは、どういった想定(テスト項目)で、何(妥当性・結果検証)を行うのでしょう?