親鸞の残した文書「教行信証」等は非常に難解です。唯一直系の血脈を謳った浄土真宗本願寺では、その教義を面々と受け継いでいったに過ぎない少数派の宗派でした。
3世覚如が、親鸞の廟堂を専修寺派から取り返して、浄土真宗本願寺とします。その後も浄土真宗は親鸞の弟子筋にあたる専修寺・仏光寺派全盛でした。室町戦国期になって8世蓮如が現れ、一転して浄土真宗本願寺が加賀一国を興すほどの一大宗教勢力になります。
蓮如は布教にあたり、「講」という少人数の寄合い集会を勧めました。また、その講で親鸞の教えをわかり易く書いた「御文」を発行しました。布教対象を公家でも武家でもなく、民衆を対象としていたので、この布教方法によって浄土真宗本願寺は爆発的に信徒を増やしていきます。
■ 関連図書
- 作者: 五木寛之
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1998/04/01
- メディア: 文庫
- クリック: 6回
- この商品を含むブログ (11件) を見る